退職直前~退職の意思を伝えるまで


家にいても友達と遊んでいても職場に着いても

「事務所が嫌だ」という気持ちが止まらなくなった。

 

職場で普通に振る舞うことができなくなった。 

単純な作業もミスするようになって、

頭がぼーっとして次に何の仕事をするのか分からなくなっていた。

 

当然かもしれないけど、「あの子は仕事ができない」と女性陣にレッテルをはられた。

 

その様子を見かねたのか、ある日所長に呼び出された。

入社して半年経っていた。

 

仕事のことで叱られると覚悟していていたけど、所長は優しく「仕事はきつくない?」と聞いてきた。

 

所長には私と同じ歳の娘がいるので、私を見ると娘を思い出すようで、なにかと可愛がってくれていた。

 

ここで、きついですと言ったら駄目だ、と思い「大変だけど楽しいです」という旨の言葉と言おうとしたけれど、途中で泣いてしまった。

 

泣きながら、仕事がきついこと、少し限界だというを伝えた。

 

それを聞いて所長は「もう頑張れない?」と聞いた。

「頑張れないかもしれないです」と伝えた。

 

「この話は一旦僕だけが預かっておくから、また来週もう一度聞かせて」

と言われて、

結局一週間後に「もう頑張れません」と退職の意思を伝えた。

 

仕事がきついこと、大谷さんと重原さんのこと等、本当のことをほぼすべて所長に伝えた。

大谷さんと重原さんのことは全く気付いていなかったらしく、驚いていた。

それに私も驚いた。(笑)

 

本当の退職理由は最後まで誰にも言わないでいてくれた。